エアーバレーボールとは
エアーバレーボール(気排球)は、近年中国で考案されたニュースポーツです。
バレーボールのルールをベースに、バドミントンコートを使うことで、年齢・体力・経験を問わず誰でも楽しめるよう設計されています。
※ 現在、ルールブックは日本語版のみ提供しています。
ボール

エアーバレーボールには専用ボールを使用します。
通常のバレーボールと比べてサイズが大きく、約半分の重さで、空気圧も低く、ふんわりと柔らかいのが最大の特徴です。
受けても痛くなく、初心者でも安心してプレーできます。
| 項目 | エアーバレーボール | ソフトバレーボール(7号球) | 通常のバレーボール |
|---|---|---|---|
| 周囲 | 72〜78 cm | 78〜80 cm | 65〜67 cm |
| 重量 | 120〜140 g | 210〜230 g | 260〜280 g |
| 空気圧 | 0.15〜0.18 kgf/cm² | 0.175〜0.225 kgf/cm² | 0.30〜0.325 kgf/cm² |
| 素材 | 柔らかい合成皮革 | ゴム・合成皮革 | 硬い合成皮革 |
ボールの規格幅について
エアーバレーボールのボールは自分たちで空気を入れることを前提としているため、周囲72〜78 cmと6 cmもの許容範囲があります(通常のバレーボールは2 cmの許容幅)。
場の状況や体力に合わせて空気量を調整できます。
コート
エアーバレーボールは一般的にバドミントンコートをそのまま使用します。ラインの使い方は以下の通りです:
- サイドライン: バドミントンコートの外側のライン
- エンドライン: バドミントンコートの内側のライン(シングルスのサービスラインに相当)
- ジャンプサーブ制限線: エンドラインから1m後方に別途引く(バドミントンコートには存在しない)
| 項目 | エアーバレーボール | 通常のバレーボール |
|---|---|---|
| コートサイズ | 12 m × 6 m | 18 m × 9 m |
| ネット高(男子) | 2.10 m | 2.43 m |
| ネット高(女子) | 1.90 m | 2.24 m |
| ネット高(男女混合) | 2.00 m | — |
| 1チームの出場人数 | 5名(または4名) | 6名 |
混合チームでは5人制の場合、3男2女が基本構成です(大会ルールによっては2男3女もある)。
5人制と4人制
エアーバレーボールには2つのフォーマットがあります。大会では5人制が基本です。
- ● 5人制(前衛3名・後衛2名)— 大会標準
- ● 4人制(前衛2名・後衛2名)— カジュアルな場や人数が少ない場合に使用
試合形式と得点
ラリーポイント制 — 1ラリー勝利で1点 / 3セットマッチ — 2セット先取で勝利
- 第1・第2セット: 先に21点、かつ2点リード(デュース有り)
- 決勝セット: 先に15点、かつ2点リード(デュース有り)
| セット | エアーバレーボール | 通常のバレーボール |
|---|---|---|
| 第1〜第2セット | 21点 | 25点 |
| 決勝セット | 15点 | 15点 |
ルール
| ルール項目 | エアーバレーボール | 通常のバレーボール |
|---|---|---|
| 得点方式 | ラリーポイント制 | ラリーポイント制 |
| 1チームのヒット数 | 3回以内(ブロック除く) | 3回以内(ブロック除く) |
| ブロックのヒットカウント | カウントしない | カウントしない |
| タイムアウト | 各セット2回・30秒 | 各セット2回・30秒 |
| 選手交代 | 各セット6回まで | 各セット6回まで |
| サーブ制限時間 | 笛から8秒以内 | 笛から8秒以内 |
| ネットタッチ | 反則 | 反則 |
| ローテーション | 得点したチームが毎回ローテーション | サーブ権が移ったときのみローテーション |
| ダブルコンタクト・ホールドの基準 | かなりゆるい | 厳しい |
| アタック制限 | 前衛・後衛問わず、アタックラインより後ろから攻撃が必要 | 後衛のみアタックライン後方からの制限あり |
| ブロック | 前衛のみ | 前衛のみ |
| ジャンプサーブ制限 | 制限線(エンドラインから1m後方)あり | 通常のエンドライン |
| サーブ時のポジション制限 | サーブ側はサーブ前から好きな位置に立ってよい(ポジション違反なし) | サーブ前もローテーション順の位置を守る必要あり |
ローテーションルール(重要な違い)
エアーバレーボールでは、得点したチームが必ずローテーションを行います。
通常のバレーボールでは、サーブ側が連続得点した場合はローテーションせず、同じ選手がサーブを打ち続けることができます。
気排球は大衆向けのスポーツとして設計されており、一人の強力なサーバーによってゲームが支配されるのを防ぐためにこのルールが設けられています。
ダブルコンタクト・ホールドの基準
エアーバレーボールでは、ダブルコンタクト(同一選手の連続接触)やホールド(ボールを持つような動作)の基準が非常にゆるく設定されています。
第1・第2・第3ヒットのいずれにおいても、1つの動作の中でなら身体の異なる部位に連続して触れることが許可されています。
特にサーブレシーブやディグ(守備)での第1ヒットの基準が緩めで、多少乱れた当たり方でも反則になりにくいです。
これにより、バレーボール未経験者でも無理なく参加でき、さまざまなスポーツ経験者がそれぞれの技術を活かしてプレーできます。
アタック(スパイク)制限
エアーバレーボールでは、前衛・後衛に関わらず全選手が攻撃する際はアタックラインより後ろに踏み切りが必要です。
前衛エリア(アタックライン前)での攻撃は禁止です。
ただし、アタックライン前でボールを打つ場合でも、ボールの軌道がヒット点より明らかに上向きの弧を描いてネットを越えれば、攻撃(スパイク)とはみなされません。
通常のバレーボールでは後衛選手のみアタックライン後方からの制限があり、前衛選手は自由にスパイクできます。
エアーバレーボールでは前衛・後衛を問わず全員に制限が課されます。
サーブ関連
- ジャンプサーブ制限: ジャンプサーブの踏み切りはエンドラインより1m後ろの制限線より後方から行う必要があります
- サーブ側のポジション制限なし: サーブ側チームはサーブを打つ前から好きな位置に立ってよく、ポジション違反は適用されない。レシーブ側はローテーション順のポジションを守る必要がある
ブロック
- 前衛選手のみがブロックに参加できる(後衛は禁止)
- ブロックはヒット回数にカウントされない(ブロック後にさらに3回打てる)
- ブロック後の最初のヒットは誰でも行える(ブロックした選手も含む)
- サーブをブロックすることは禁止
ルールブックはこちら
気排球競技規則 2026–2029(PDF)エアーバレーボールの魅力
多様なスポーツ経験を活かせる
ダブルコンタクトやホールドの基準がゆるいため、バレーボール未経験者でもすぐに楽しめます。
アンダーハンドレシーブが必須ではなく、他のスポーツで培った身体能力や感覚をそのまま活かせます。
バスケットボール、サッカー、バドミントンなど異なるスポーツ出身のプレイヤーも多く、さまざまな競技経験者が交流できる場になっています。
どこでもできる
バドミントンコートをそのまま使用できるため、バドミントンができる体育館・施設ならすぐにプレーできます。
競技スペースを確保しやすく、新たな設備投資なしに始められます。
また、通常のバレーボールよりコートが小さく、ボールも軽いため体への負担が少なく、幅広い年齢層が一緒に楽しめます。
テクニックが活きる深い競技性
ネットが低く(男子2.10 m / 女子1.90 m)、前衛が3人(5人制)で、コートも小さい。
これによりブロックが非常に重要な役割を果たし、純粋な打力だけでゲームが決まりません。
ブロックをかわす攻撃技術、トス・スパイクのスピード、コースの選択など、テクニックが試合の鍵を握るため、上達するほど競技としての面白さが増していきます。